三重大学

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活動概要伊賀サテライト

社会への情報発信(忍者の火器・火術)

平成29年4月1日〜平成30年3月31日 
代表者/荒木 利芳

地域貢献活動

活動の概要

 伊賀研究拠点では平成26-27年度に「忍者 “Ninja”の知恵を活かした人にやさしい循環型社会の構築」の事業、平成28年度に「忍者等の地域の歴史・文化や地域の農林資源の活用等に関する研究と地域企業との連携活動」の事業が実施され、我々は忍者の様々な忍術を科学的に解明することに取り組んできた。平成29年度は伊賀研究拠点の事業としては忍者に関する調査研究は大きく縮小になったが、本年度もいくつかのテレビ局や新聞社から取材の申し込みがあった。

活動の成果

 私は忍者の火器・火術を担当しているが、NHKから取材申し込みが有り、7月15日に伊賀研究拠点で打ち合わせ並びにインタビュー撮影が行われた。7月19日に伊藤煙火工業会長の伊藤氏のご協力のもとイシバシ工業採石場で火器の再現実験を行った。”百雷銃”の連続して爆発する様子や竹筒から激しい炎や真っ赤に焼けた鉄粉が噴き出す火炎放射器のような”取火方”及び矢に黒色火薬を詰めた筒を結びつけた

”飛火炬”をワラをくくり付けた板に向かって放ち、焼失させる実験の様子が撮影された。7月29日夜には伊賀流忍者博物館で渡辺あゆみアナウンサーの司会のもと最後の収録撮影が行われた。これらは8月21日に歴史秘話ヒストリアSP 「新発見 そうだったのか!忍者の真実」という番組で放送された。 

 BS-TBSの日本遺産という番組から手榴弾である”焙烙火矢”の撮影依頼があった。11月15日に亀山にあるイシバシ工業採石場で、村上海賊が織田信長軍と瀬戸内海で戦ったときに使った”焙烙火矢”の再現実験を行った。伊藤氏に種々の量の火薬を詰めた”焙烙火矢”を作成してもらい、実験を行ったところ、木箱が破壊され飛び散るくらいの破壊力が確認された。

 読売新聞の地方版で11月から始まる「三重大発!忍び学でござる」という連載に山田先生を中心とした忍者研究関係者が参加することになった。私は「煙幕弾“鳥の子”の威力実証」という題で平成28年2月に滋賀県長浜市の柿木花火工業の柿木社長のご協力のもとに行った“鳥の子”の再現実験についてまとめたものを寄稿した。この記事は平成30年2月4日に伊賀版、2月7日に三重版に掲載された。