三重大学

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活動概要北勢サテライト

農業生産者の技術・販売課題解決を通じた産官学人材開発プラットフォーム

年間を通して 
代表者/中島亨

地域貢献活動

活動の概要

本活動は、北勢地域を中心とする県内の農水産物・食品の生産者が抱える生産技術および販売戦略に関する今日的課題を抽出し、調査・分析で得られたエビデンスにもとづき、課題解決のための提言を行う取り組みを通じ、地域社会の活性化に資する産官学の人材開発を目指している。

令和3年度の活動では、鈴鹿市の養鶏農家、津市の営農組合、伊賀市のイチゴ農園、志摩市の真珠生産者を対象として実地調査を行い、生産者が抱える生産技術および販売戦略上の課題を抽出した。

生産技術課題については、主として文献調査により、学生が主体的に解決策を提案した。

一方、販売戦略課題については、全国の一般消費者400人を対象にアンケート調査を実施し、得られたデータを統計分析した。

分析結果から販売戦略上の含意を導出し、それらを報告書としてまとめ、その内容について成果発表会で報告し、生産者や県の普及員とのディスカッションを行った。

活動の成果

本年度の活動により、学生は農水産物・食品に関する地域の課題を主体的に発見する力や、課題解決のための提案を行うことを通じて、分析・発表にかかる技術、社会人に対して自らの意見を主張したり、社会人とディスカッションする能力などを修得した。

こうした能力や技術は、自らの卒業研究を行う上で必要であるだけでなく、これからの社会で生き抜き、活躍するためにも有益である。

一方、生産者や県職員にとっては、学生との交流により新鮮な発想を得る機会となったほか、消費者の考え方に関する学術研究結果に触れることで、日ごろ考え取り組んでいることの裏付けが得られたり、これまでに考えたことがなかったアイデアを得ることができたと言える。

これらのことから、本年度の活動は、地域社会の活性化に資する産官学の人材開発に一定の役割を果たすことができたと考えられる。