三重大学

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活動概要伊勢志摩サテライト

海の博物館及び鳥羽市小中学校との連携による学校向け郷土教育教材及び教師教育プログラムの開発

 
代表者/

地域貢献活動

活動の概要

今年度は三重大学生物資源学部・海の博物館と共同で小学校向け郷土教育教材の開発と実践を行った.具体的には

(1)鳥羽市立鳥羽小学校が海の博物館の指導で行うアマモ場観察の事前学習用のDVDを生物資源学部海藻学研究室の支援を得て開発し,事前学習教材として利用した.

(2)オンライン教材の開発と試行

年度当初はタブレットに格納し,グループ単位で自然観察をガイドする教材の開発を目標としていたが,教材の試行を予定していた9月は緊急事態宣言の影響で現地観察も学校外の指導者による対面での指導も不可能になった.そこであらかじめ学校に観察用生物を搬入しておき,鳥羽小学校,三重大学教育学部,三重大学生物資源学部附帯施設水産実験所を結んで生物の運動様式等を観察するオンライン教材の開発と実践を行った.

活動の成果

本授業実践には4年生が卒論として取り組んだ.

授業実践評価は実践前後の「海の生きものについて知っていること」についての自由記述の比較,実践後の感想の分析,実践に対する理解度,興味度の尺度による評価をもとに分析した.

実践前後の自由記述の比較においては, KH Coderによる共起ネットワークの比較により行った.アマモ場観察後, 個別の種名を述べる語は減少したが, アマモ場に関する語は増加した.オンライン授業後には, 学習した語を中心としたネットワークが形成されていた. 感想の記述においては「今後の生物学習への動機づけ」など13種類のカテゴリーに分けることができ,児童の興味を喚起したことが読み取れた.

尺度評価ではDVD, アマモ場体験, 磯の生き物のいずれにおいても児童の興味度・理解度は高かった.